乗用車/バン/SUVタイヤ

タンポポ天然ゴム実用化の軌跡

14/10/2013
  • リーディングカンパニーが環境に配慮した原材料生産に投資
  • 欧州で収穫できる作物としてのタンポポに大きな可能性
  • タンポポゴムの工業生産を行う試験施設をミュニスターに建設
  • この植物が、従来農作物の収穫には適さない土地で育つかどうかを見極めるための試験段階

 

タイヤのトップメーカーであるコンチネンタルとアーヘンのフラウンホーファー分子生物学および応用生態学(IME)研究機構は「タンポポ由来のゴムで作られたタイヤ製品の工業利用」というテーマで共同開発プロジェクトを発足し、現在では実用化の寸前まで来ています。ここ数年において、最先端の栽培方法や最適な収穫システムにより、タンポポの根から品質の高い天然ゴムを抽出することが可能になりました。IMEのミュンスターの敷地内にトン単位で天然ゴムを栽培する試験施設の建設が始まっています。

Nikolai Setzer

ニコライ・ゼッツアー:コンチネンタル執行役員会メンバー兼タイヤ部門責任者

「我々は、この将来性ある原料開発及び生産プロジェクトが長期的にはタイヤ生産をさらに改良することになると確信し、投資しています。」と、コンチネンタルの執行役員会メンバー兼タイヤ部門の責任者であるニコライ・ゼッツアーは語ります。「理由として、タンポポの根から作られるゴムは、ゴムの木に比べて天候による影響が限りなく小さいことが挙げられます。さらに、この新しいシステムはこれまで農作物の収穫には適さなかった地域での栽培が可能で、従来と比べ農業的な観点において必要な条件が少ないことが非常に大きな可能性を持っています。我々の工場のより近くで作物を栽培することにより、環境に関する負担や物流コストを著しく軽減できるでしょう。この開発プロジェクトは、原料開発に関する可能性という意味で、決して終わりはないということに気づかせてくれました。」すでに数年以内にはタンポポゴムを含んだゴム化合物を採用した最初の試験用タイヤが一般道にてテストされる予定です。

「我々はここ数年間でタンポポの収穫に関する分野で相当な量の専門知識やノウハウを蓄積してきました。遺伝子マーカー技術のおかげで、どの遺伝子がどの分子特性に関係するかが明らかになりました。これにより、特に高いゴムの抽出率を持つタンポポをより効率的に栽培することが可能になります。」とIMEのミュニスター支所で実施された研究を振り返りながらプロジェクトマネージャーのダーク・プルーファー教授は説明します。このプロジェクトに先立ち数年にわたる研究活動がありました。そこでは科学者たちが自生したタンポポ植物から抽出したゴムが、ゴムの木から採ったゴムと同等の品質を示すばかりでなく、丈夫でより高い抽出率を示すと実証しました。

Dr. Boris Mergell

ボリス - メルゲル博士


「このタンポポ・プロジェクトによりこれまでの原料に依存せず自動車やトラック、自転車向けタイヤおよびその他の特殊なタイヤを製造するという長期的なゴールに向かって非常に大きな一歩を踏み出しました。」とコンチネンタルのタイヤ向け原材料および工程開発部門の責任者としてプロジェクトを率いるボリス・メルゲル博士は説明します。「もしゴムの木から収穫される従来のゴムと同等の性能特性を持ったタンポポゴムを大量に生産出来るようになれば、亜熱帯地域へのゴム依存度をはるかに低くすることが出来るでしょう。その特別なタンポポをヨーロッパのどこで大規模栽培するかはまだ決まっていませんがね。」

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コミュニケーション 宮川

コンチネンタルタイヤ・ジャパン㈱