WinterContact TS 850 Pの性能テストがコンチネンタルが所有するプルービンググラウンド、ハノーバー北部のコンチドロームおよびスウェーデンのアルビッツヤウルで行われる行われる予定です。
コンチネンタルはこの先進的な研究プロジェクトの予定に関する全ての情報をwww.taraxagum.de に掲載しています。
大手国際タイヤメーカー、コンチネンタルは、タイヤ製造におけるタンポポゴムの工業化に向けた研究プロジェクトの重要な節目を迎えました。ContiWinterRoadshow 2014において、タンポポの学名(taraxacum)が由来のTaraxagum™という革新的な原料から作られた試作タイヤを公開しました。タンポポの根から抽出した天然ゴムによって最初に作られたWinterContact TS850 Pはタイヤ生産をより持続可能なものとし、従来の天然ゴムへの依存性を軽減するという長期的な目標に近づける重要な一歩となりました。
ニコライ・ゼッツアー:コンチネンタル執行役員会メンバー兼タイヤ部門責任者
「フラウンホーファー研究機構との数年間に及ぶ集中的な共同開発を経て、初めてタンポポで作られたタイヤを道路に走らせられることにとても興奮しています!」とコンチネンタルのタイヤ部門執行役員会の メンバーであるニコライ・ゼッツアーは話しました。「今日までのプロジェクトで積み重ねられた研究成果から、最も意義のあるテスト結果を得るために、冬用タイヤを作ることに決めました。理由として、冬用タイヤは特に高い割合で天然ゴムを含むからです。ゴールは依然として5~10年以内の実用化を目指して開発を進めています。」夏のコンディションで徹底的なテストができる自社施設のコンチドロームテストコースがハノーバー北部にあります。しかし、タンポポゴムのトレッドを採用した最初のタイヤは冬用タイヤであるため、コンチネンタルが12月から4月にかけてスウェーデンのアルビッツヤウルで冬のコンディションを再現し、テストが行われる予定です。
「Taraxagum™の研究成果はここまで非常に期待できるもので、我々はパートナーと共同して実用化を進めています。そして最終的な性能目標を達成できるだろうと大きな自信を持っています」とコンチネンタルのタイヤ向け原材料およびプロセス開発と工業化部門の責任者であるアンドレアス・トップは付け加えました。ロシア産タンポポの非常に高いゴムの抽出率と丈夫さは、フラウンホーファー分子生物学および応用生態学(IME)研究機構、ユリウス・クーン研究所、そして植物研究所であるエースクラップとの数年にわたる徹底的な共同研究の結果です。
このプロジェクトの長期的なゴールは、増加する天然ゴムの需要に対して経済面、社会面、そしてエコの観点から実行可能な解決策を見出すことです。これにより、従来の熱帯地域におけるゴムの木の農園へのプレッシャーを緩和し、価格変動の激しい天然ゴムへの依存性を軽減します。さらに、これまで利用されていなかったヨーロッパ中にある温暖地域の土地(コンチネンタルの欧州タイヤ工場の近く)でタンポポを収穫することは物流コストや環境負担の軽減も期待されます。
ロシア産タンポポの根から得られるゴムはTaraxagum™と呼ばれ、コンチネンタルやフラウンホーファー分子生物学および応用生態学(IME)研究機構、ユリウス・クーン研究、そして植物研究所であるエースクラップ社により共同開発されました。それは従来の天然ゴム栽培に変わる可能性を持っています。計画ではこの革新的な素材が、増大する天然ゴムへの世界的な需要に対して新たな解決策となり、天然ゴム市場の安定化に貢献することが期待されます。
開発プロジェクトはドイツ連邦教育・研究・栄養・農業省から資金を提供されたプロジェクトも含みます。2014年5月、タンポポゴムプロジェクトは栄誉ある欧州の環境およびビジネスの賞である”GreenTec Award(自動車部門)“を授賞。コンチネンタルはタイヤ開発における現在の到達点、今後の先行きや成功へのケーススタディ”We develop sustainability(我々はサステナビリティのために開発します)”を発表。これまでのタンポポゴムプロジェクトのトピックスに関するすべての情報と同様、このケーススタディもwww.taraxagum.comよりダウンロード可能です。